「消費増税前セール」は消費者心理を突いた最低なセールだ
いよいよ10月より消費税が8%から10%に上がります。
かなりややこしい「軽減税率」もありますが、増税を前に消費者心理を揺さぶる「消費増税前セール」が催されていることが多いです。
しかしよく考えてください。
2%の増税って現実的に短期的にそこまで影響ありますか?
1万円購入して200円の値上がりです。
買い溜めで10万円くらい使うなら話は別だけど、それでも2,000円程度です。
2%のインパクトなんてマスコミが騒いで煽り立てていますが、安い間にストックできて損をせずに済むレベルであれば、せいぜい1,000円程度とかではないでしょうか?
あと、家や車などの数百万~数千万円単位の買い物では2%は結構大きいですが、これらの購入も決しておススメはしません。
実は私は消費税が8%になる際に、マイホームの購入を検討したことがあります。
結局購入に至りませんでしたが、増税前は2,500万円だった家が増税後に2,300万円まで値下がりしていました。
なぜ増税後に値下がりしたかと言うと、増税前に高い買い物を済ませようと思う消費者が増えるので、少々高い金額を提示しても買ってくれるからです。
そして増税後は当然ですが世間は購買意欲が薄まり、ものが売れなくなります。
そこで増税前に高値で売れた余剰金でさらに値下げして売り出すのです。
とても簡単な仕組みです。
不動産やディーラーは需要があると見込めば安くする必要はないと考え、高値でも買ってもらえるように「増税前がお得です」と、値下げを渋ります。
そして需要がなくなる増税後は、さらにお得なキャンペーンなどを打ち出します。
これが商売の基本です。
少し昔話になりますがテレビが地デジに変わる際、完全地デジ放送に切り替わるまでにテレビを買い替えた人は多かったと思います。
確か当時は政府主導で家電購入に対する「エコポイント」もあり、テレビがバカ売れだったと思います。
当時は私もエコポイントにつられてテレビを5万円で購入した記憶があります。
しかし、結局は「消費の先食い」結果となり、テレビの大幅な値崩れが起きました。
私の購入したテレビも3万円前後まで値下がりし、結局は損した気分になりました。
なので増税前セールに乗せられて、不要不急な買い物をしないように注意しましょう。
きっと増税後も大して影響はありません。
少し話は変わりますが、セール期間中に当たり前のように「50%OFF」「70%OFF」とかやってる店は絶対に定価で買わないほうが良いですよ!(特に服屋)
元値がかなり怪しく、そもそも元値を高く設定していることがあります。
例えば定価1万円が70%OFFであれば3,000円になります。
しかし、よく考えれば「1万円とか元値高くない?」と思うものも多いはず。
実はこれはセール用にあえて元値を高くしておいて、大幅割引で売ろうとする悪質な商法です。
景品表示法という法律があり、販売実績のない価格からの割引価格の表示が違反となるため、一定期間高値で店の目立たないところで販売し、実績を作ったあとにセールで破格で販売します。
高値で売れてもラッキーだし、そもそもセール価格で売れても利益は出る設定にしているので、店にとってデメリットはありません。
実名は控えますが、大日イオン2Fにある服屋が結構参考になります。
多分行けば必ずわかると思いますが、セール時期は店内の商品がほぼ50%オフスタートで70%オフも当たり前。
さらにタイムセールを打ち出し、時間内であればさらに10~20%オフとかやってる店があります。
ここまでくれば不信感しかありませんよね(笑)
一体原価はいくらなんだよって話。
私はこの店で試しにナイロン製のコート?を購入したことがありますが、1万円の70%オフでさらにタイムセールで20%オフで購入しました。
購入価格は2,400円くらいになりましたが、購入して1週間も経たずにボタンの留め具がちぎれました。
粗悪品にもほどがあります。
決して大幅な値下げが悪なわけではありませんが、このように消費者心理を突いた悪質な販売方法が多数存在するので、我々消費者はしっかりと価値を見極める必要があります。
大幅値下げ商品でお得なパターンは、セール初日から大幅値下げされたものではなく、何度も価格改定がされているものなら信用しても良いでしょう。
※この記事は特にセール期間中ではありませんが、何度も価格改定が行われた商品を購入したものです。
話が長くなりましたが増税前セールに限らず、セールと銘打っている店の商品は必ずしもお得ではありません。
本当に必要なもので、価格に見合った価値があるかどうかを見極めた上で、商品を購入するようにしましょう。